敵チーム同士となった水原勇気と武藤兵吉。
水原はドリームボールを完成させていたが、周囲には隠し続ける。水原が投げる時は、正捕手の帯刀を投手の岩田鉄五郎と交代させてまでと言う徹底振りで隠し続けた。
そしてメッツを見返す為に練習を積んだ武藤も一軍入りを果たす。
ついに水原と武藤は公式戦で、初対決を迎えたのだ。
この対決で、水原はドリームボールで武藤を三振に切って取るのだが、誰もその変化を見定めた者はいなかった。ただ一人主審はその変化を見たはずなのだが、さすがにプロの審判は簡単に喋ったりしない。
こういう所にも、水島氏のプロフェッショナルに敬意を払う姿勢が見て取れる。
この後 水原は一切ドリームボールを投げない。その為ありもしない球でプロにしがみ付いていると周囲に不評を買ってしまう。
しかし、武藤だけはドリームボールの存在を信じていた。
その球を打つ為に武藤は本来のフォームを崩し、不調に陥る。
そして、水原との二度目の対決で武藤は三振を喫してしまう。
それも、シュートで。武藤にもドリームボールを投げない!やはりドリームボールは無い!周囲は皆そう思った。存在価値を失った武藤はカープを自由契約にされてしまうのだった。
しかし、武藤は執念でドリームボールを追い続ける。そしてバックネット裏で武藤が見ている前で、ついに水原はドリームボールを投げた。
「あった!ドリームボールはあったんじゃい!」
武藤は執念でカープに戻り、ついに水原と最後の対決を迎えた。
岩田は水原にシュートのサインを出す。しかし、水原はそれを拒否、ドリームボールしか投げないと言う。
それに対して岩田は、
「武藤がなんぼドリームボールを打つ練習をしたか知らんが、それをムダに終わらすんがプロやないかい!」
それに対し水原は
「私はこのマウンドが最後になってもドリームボールを投げます!」
「でも私は打たれません!いえ、打たせません!!」
「ドリームボール以外何も無い私です。これを打たれてはプロにはおれません!」
水原と武藤の両者とも自分の選手生命をかけて勝負に挑んだ。
勝負の世界は必ずどちらかが傷つく。お互いに負けられない理由がある戦いほど、見るものはそれを望むのだ。観客は残酷だ。負けられないと言う事情、その背負うものが大きいほど観客は興奮する。そしてどちらにも負けて欲しくないと言いながらもどちらかが傷つく事を心のどこかで期待している。そう、見るものは引き分けなど期待していないのだ。
しかし、それを売り物にしているのがプロの世界なのだ。負けたらすべてが終わる。唯一球に人生が掛かっているのだ。
水原は武藤にドリームボールを投げ込む。
しかし、武藤はすべて研究し尽くしていた。肉体が壊れてしまうほどのフルスィングで武藤はドリームボールを捕らえる。白球はレフトスタンドに吸い込まれていった。
そして、武藤は現役引退を決意した。ドリームボールの打ち方をカープの選手に尋ねられた武藤はこう言う。
「プロなら自分で考えろ!」
と。
そして打たれたらやめると言った水原は現役をやめなかった。
「投手なら誰だって信念の一球を投げる時はそのくらいの覚悟はするでしょ?」
「いちいち打たれるたびにやめていたら鉄五郎さんはもう灰になってます。」
武藤はプロの姿を貫いて、プロの世界を去って行った。
水原は、その武藤の姿を追い続ける事によって、本当のプロフェッショナルへと成長していった。
野球狂の詩『水原勇気』と『武藤兵吉』の物語はこうして幕を閉じた。
しかし、その因縁は終わっていなかった。今は武藤の息子がプロの世界へと飛び込んでその戦いは続いている。
ただ私にとっては、初代野球狂の詩の印象が強すぎる。今の水原勇気より、あのころの水原勇気が私の思い出の中には生きているのだ・・・。
水原はドリームボールを完成させていたが、周囲には隠し続ける。水原が投げる時は、正捕手の帯刀を投手の岩田鉄五郎と交代させてまでと言う徹底振りで隠し続けた。
そしてメッツを見返す為に練習を積んだ武藤も一軍入りを果たす。
ついに水原と武藤は公式戦で、初対決を迎えたのだ。
この対決で、水原はドリームボールで武藤を三振に切って取るのだが、誰もその変化を見定めた者はいなかった。ただ一人主審はその変化を見たはずなのだが、さすがにプロの審判は簡単に喋ったりしない。
こういう所にも、水島氏のプロフェッショナルに敬意を払う姿勢が見て取れる。
この後 水原は一切ドリームボールを投げない。その為ありもしない球でプロにしがみ付いていると周囲に不評を買ってしまう。
しかし、武藤だけはドリームボールの存在を信じていた。
その球を打つ為に武藤は本来のフォームを崩し、不調に陥る。
そして、水原との二度目の対決で武藤は三振を喫してしまう。
それも、シュートで。武藤にもドリームボールを投げない!やはりドリームボールは無い!周囲は皆そう思った。存在価値を失った武藤はカープを自由契約にされてしまうのだった。
しかし、武藤は執念でドリームボールを追い続ける。そしてバックネット裏で武藤が見ている前で、ついに水原はドリームボールを投げた。
「あった!ドリームボールはあったんじゃい!」
武藤は執念でカープに戻り、ついに水原と最後の対決を迎えた。
岩田は水原にシュートのサインを出す。しかし、水原はそれを拒否、ドリームボールしか投げないと言う。
それに対して岩田は、
「武藤がなんぼドリームボールを打つ練習をしたか知らんが、それをムダに終わらすんがプロやないかい!」
それに対し水原は
「私はこのマウンドが最後になってもドリームボールを投げます!」
「でも私は打たれません!いえ、打たせません!!」
「ドリームボール以外何も無い私です。これを打たれてはプロにはおれません!」
水原と武藤の両者とも自分の選手生命をかけて勝負に挑んだ。
勝負の世界は必ずどちらかが傷つく。お互いに負けられない理由がある戦いほど、見るものはそれを望むのだ。観客は残酷だ。負けられないと言う事情、その背負うものが大きいほど観客は興奮する。そしてどちらにも負けて欲しくないと言いながらもどちらかが傷つく事を心のどこかで期待している。そう、見るものは引き分けなど期待していないのだ。
しかし、それを売り物にしているのがプロの世界なのだ。負けたらすべてが終わる。唯一球に人生が掛かっているのだ。
水原は武藤にドリームボールを投げ込む。
しかし、武藤はすべて研究し尽くしていた。肉体が壊れてしまうほどのフルスィングで武藤はドリームボールを捕らえる。白球はレフトスタンドに吸い込まれていった。
そして、武藤は現役引退を決意した。ドリームボールの打ち方をカープの選手に尋ねられた武藤はこう言う。
「プロなら自分で考えろ!」
と。
そして打たれたらやめると言った水原は現役をやめなかった。
「投手なら誰だって信念の一球を投げる時はそのくらいの覚悟はするでしょ?」
「いちいち打たれるたびにやめていたら鉄五郎さんはもう灰になってます。」
武藤はプロの姿を貫いて、プロの世界を去って行った。
水原は、その武藤の姿を追い続ける事によって、本当のプロフェッショナルへと成長していった。
野球狂の詩『水原勇気』と『武藤兵吉』の物語はこうして幕を閉じた。
しかし、その因縁は終わっていなかった。今は武藤の息子がプロの世界へと飛び込んでその戦いは続いている。
ただ私にとっては、初代野球狂の詩の印象が強すぎる。今の水原勇気より、あのころの水原勇気が私の思い出の中には生きているのだ・・・。
この記事へのコメント
早速、続きのアップが。どれどれと読んでみると
コミックを読破したような錯覚に陥ってしまいました。
何とも懐かしい。良かったなぁ、この頃の水島マンガは。
思わず木内みどりの顔が浮かんでしまった。
(でもあの映画はボク的にはイメージがひどく違ってましたが)
少年ジャンプや少年チャンピオン、ビックコミックの創刊号をはじめ
古本集めを趣味にしている大のマンガ好きなので、またマンガネタを
期待してます。(笑)
コミックを読破したような錯覚に陥ってしまいました。
何とも懐かしい。良かったなぁ、この頃の水島マンガは。
思わず木内みどりの顔が浮かんでしまった。
(でもあの映画はボク的にはイメージがひどく違ってましたが)
少年ジャンプや少年チャンピオン、ビックコミックの創刊号をはじめ
古本集めを趣味にしている大のマンガ好きなので、またマンガネタを
期待してます。(笑)
kaneさん、こんばんは。
>思わず木内みどりの顔が浮かんでしまった。
木内みどり・・・、かわいかったですねぇ〜。(笑)
でも確かに、映画自体はイメージと全然かけ離れてましたね。
古い漫画は私も大好きです。思いついたら、また書きたいと思っています。
>思わず木内みどりの顔が浮かんでしまった。
木内みどり・・・、かわいかったですねぇ〜。(笑)
でも確かに、映画自体はイメージと全然かけ離れてましたね。
古い漫画は私も大好きです。思いついたら、また書きたいと思っています。
この記事のトラックバックURL
http://kamui26.blog25.fc2.com/tb.php/20-44c0bf12
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
今年の高校生ドラフトでジャイアンツから4巡目指名され喜びに胴上げされていた済美高の福井投手がここに来て入団を辞退した。なんでも指名順を含めた評価が低く、球団からの指名後の対応に誠意が見られなかったことに反発したとか。「実際7、8巡目にあたる指名では、入団
2005/11/06(日) 16:22:17 | プロ野球狂の詩



